まごころレター

お盆をきっかけに始める「やさしい相続準備」

お盆は、ご先祖様に想いを馳せ、普段は離れて暮らす家族が自然と集う、一年のうちでも特別な時間ですね。この和やかな雰囲気の中だからこそ、少しだけ未来の話をしてみる。それも、ご家族への思いやりにあふれた、素晴らしい「相続準備」の第一歩と言えるのではないでしょうか。

いきなり財産や手続きの話を切り出すのは、誰しも気が引けるものです。まずは、ご両親に若い頃の思い出や、人生で一番心に残っている出来事などを尋ねてみませんか。あるいは、古いアルバムを皆で囲み、「この写真はどこで撮ったの?」と尋ねるだけでも、そこからたくさんの思い出話が広がっていくはずです。そうした何気ない会話の中にこそ、ご家族が大切にしてきた価値観や人生観に深く触れるヒントが隠されています。

そして、思い出話の流れで、もう少しだけ未来に繋がる話題に触れてみるのも良いでしょう。「そういえば、大切なこのアルバムはどこにしまってあるの?」という一言から、「家の権利証や保険証券の場所は、念のため皆で共有しておいた方が安心かもしれないね」といった会話に緊げられるかもしれません。

これは、単にモノの場所を確認するだけでなく、「家族みんなで家のことを気にかけているよ」という温かいメッセージとなり、いざという時のご家族の負担を大きく減らすことに緊がります。

普段は照れくさくてなかなか言えない「ありがとう」の言葉や、お子様やお孫様の成長を願う気持ちを伝えることも、目には見えない大切な想いの相続です。言葉にして伝えることで、その想いはより確かなものとして心に刻まれ、ご家族の絆を一層深めてくれるでしょう。


このような家族の時間を経て、具体的な手続きや将来への備えについて、より詳しく知りたいことや「うちはどうなんだろう?」といった疑問が少しでも浮かんだ際には、そのままにせず、専門的な知識を持つ相談相手に話を聞いてみるのも、皆様の安心に繋がる大切な次の一歩です。